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財産開示命令を回避する方法

財産開示手続とは,債権者が債務者に対して,財産の内容を開示させる裁判手続をいいます。
制度趣旨は,金融機関などの債権者が,金銭を貸し付けた債務者の財産を差し押さえを実現させることを目的としています。

財産開示手続の申し立てを受けた債務者は,預貯金,不動産,車,高価な動産物(貴金属等),給与を貰っている勤務先名称,などを『財産目録』に記載して,これを裁判所に提出しなければなりません。
そして裁判所に呼び出されて,裁判官の面前で,財産目録で開示した内容に相違ありませんという宣誓をしなければなりません。
そして財産を隠したり,裁判所の呼び出しを無視すると刑事処罰(6ヶ月以下の懲役又は50万円以下の罰金)を受けることになります。
したがって,アリバイ業者から提供された在籍会社から給与を貰っていると記載すると,給与の差し押さえにより嘘がばれるので財産開示手続の対策としてアリバイサービスを使うのは危険です。

ところで財産開示手続は,地方裁判所の『債権執行部』『債権執行係』など,差し押さえなどの債権執行を担当する部署から書面が届きますが,封筒には『東京地方裁判所第21部』などと書かれています。
この書面を受け取った時点で財産開示手続に応じる義務が発生します。

逆に受け取らなければ,財産開示手続を受けたことを知ることができません。
そして,知らないのであれば財産開示手続を無視したことにはなりませんので,知らなかったことについて刑事罰を受けることはありません。
刑事罰とは,財産開示手続を受けたことを知ったけど無視した場合に刑事罰が課されるのです。

ということは,差し押さえから財産を守りたいという方は,裁判所債権執行部からの書面を受け取らなければいいのです。
郵便局が配達に来た際に,差し出された封筒に記載されている裁判所の部署名を確認して,いったん受け取らずに再配達を希望すれば配達員は不在票を交付してから郵便物を持ち帰ります。
その後で,その部署が債権執行部かどうかを確認すればいいのです。

※債権執行部から届く書面は,差押執行の事後通知か財産開示手続と考えられますが,差押の執行に関する書面であれば,その書面が届いた時点で既に預貯金等は差し押さえられているので,特に差し押さえに対する抗弁事由がなければ書面を受け取らなくてもリスクはありません。

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