◆ 源泉徴収票の作成が刑法第159条 私文書偽造罪に該当するか ◆
私文書偽造罪とはどういう罪か、その条文の一部を以下のとおり抜粋します。
『行使の目的で他人の印章若しくは署名を使用して権利,義務若しくは事実証明に関する文書若しくは図画を偽造し、又は偽造した他人の印章若しくは署名を使用して権利、義務若しくは事実証明に関する文書若しくは図画を偽造した者』
要するに、勝手に他人の名前や会社名が記載された書類を作成すると、作成した者が罰せられるということです。
アリバイ会社が作成する源泉徴収票は、自社で所有管理する会社名義で作成されるので、条文でいう『他人の印章若しくは署名』には該当しません。したがって私文書偽造にはならないということになります。
平成23年9月に逮捕された『アリバイドットコム』の場合
この業者は、地方税法違反(虚偽答弁)という罪名で逮捕されました。報道を見るとやはり私文書偽造罪では摘発ができないことが明確になっていました。
地方税法違反(虚偽答弁)がどういう罪か簡単に説明すると、
『
地方税を扱う税務機関からの質問に対して、嘘の回答(虚偽答弁)をしたら罪になりますよ』
というものです。
アリバイドットコムは、顧客の税金に関する役所からの電話質問に対して口裏合わせをしたので、これが虚偽答弁とみなされ摘発されました。
しかし、事件の背景には住宅ローン詐欺グループの摘発があり、これに加担したという事で摘発されたわけです。アリバイ会社そのものが問題視されたわけではありません。
しかしながら、この事件のあってから、アリバイ会社もコンプライアンス指針を定める必要があるということであります。


